最近1ヶ月に見た映画13。

返却日を1日勘違いしてて初の延滞をやっちゃったんだけど、そのペナルティっぷりにフイタｗ
1日遅れただけで借りた値段の何倍取るんだよっていうｗ

レンタルのふくろは表向けて置いとかないとだめだね。ってことで今月分いってみよう。

先月のはこちら。



＜今月の13本＞

・シャッター・アイランド(サスペンス・138分)
配給会社のセンスも配慮もサッパリない煽り文句を見てるか見てないかでハッキリ分かれそう。
オレは余裕のスルー＋いつもどおり頭からっぽにしてありのままを見るスタイルで大勝利＾＾ｖ
事前情報やパッケ裏すらほとんど見ない(見ても忘れる)タイプなら◎だ。ラストの引きにドキッとした。




・THIS IS IT(ドキュメンタリー・111分)
返すまでに4周は見た。リハであれだけってことは本番は・・・。
しかしこれ映画とは呼べないね。PVというかメイキング的な位置づけ。




・NINE(ミュージカル・118分)
ネタが浮かばずに追い詰められてく監督をそのまま映画化したっていう、日々ネタに詰まって追い詰められてる誰かさん的には身につまされた作品。
話はおもしろくないし女優がムダに豪華すぎるなんとも残念な話ながら、監督の立ち居振る舞いがなんとなく他人とは思えなかったｗ




・パリより愛をこめて(アクションサスペンス・95分)
トラボルタ最高ｗｗｗ
あの風貌で首かしげて高回転なセリフ回しで罵倒したおすところすげー好きｗ
「96時間」に続いてヒット飛ばせるモレル×ベッソンは超B級系で完全復活か？




・サロゲート(SFサスペンス・89分)
設定はおもしろい。アバターの現代版的な感じ。
おすすめにハマった世代ならそれがリアル版になったとおもえばおｋ。
こまけぇこたぁいいんだよ！的なB級テイストだ。
つーかこれにロボット役で出てくる人々の美しさがやばいｗ




・ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(ロードムービー・90分)
コミカルでちょっとせつない。テキーラは塩とレモンだそうだ。




・キルビルVol.1(アクション・113分)
タランティーノは日本映画も好きなのはいいんだけどへったくそな外人読みさせるんならちゃんと字幕もつけとけよｗっていう。
あいつほど理解があってもトンデモジャパンは是正されんのはもうあきらめるべきかｗ
しかし荒唐無稽なカオスワールドなのに、なんつーかいろんな名作をごちゃまぜタランティーノ風っていうつくり。それにしても日本語指導くらいつけろよｗ
チャンバラ(殺陣とは呼べないｗ）＋アニメとか見せ方はいま見ても斬新。以前見たときよりもタランティーノ系を理解してるぶん楽しめた。栗山千明がおもったよりぶっとべてていい。
しかし日本語のセリフまわしだけはもうちょっとなんとかならんかったんか。




・キルビルVol.2(アクション・136分)
これ世間ではわりと酷評の部類っぽいけどオレにはおもしろかったぞｗ
前作のぶっとんだタランティーノワールドが一転して落ち着いたつくりに。
タランティーノ作品全般に言えることだけど、合わない人には絶対合わない置いてきぼりなところが突きぬけてていい。
しかし「オルガン奏者」なんてチョイ役にサミュエルLジャクソン使ってるとは気付かなかった。




・グリーン・ゾーン(アクション・114分)
ボーンなんちゃら4とでも銘打っててもおかしくない話。
大量破壊兵器(笑)を捜しに行くんだけど行く先々で空振りってのはさすがに変じゃねーか？ってとこからジェイソンボーンばりに暴れるのを手ブレでおっかけるおなじみのつくり。
おもしろかったんだけど疲れてるときに見たから最後のほうの追跡シーンで目が疲れて見るに耐えなかった点は微妙。これ画面酔いするひと無理くね？やりすぎはよくないぜｗ

話の展開も微妙に責任逃れしてねーか？とおもうんだけどそこをつつくのは無粋か。




・ナチュラル・ボーン・キラーズ(バイオレンス・119分)
原案タランティーノだけあって、いつものクラシックなノリにぶっこわれ路線でやってくれる。
登場人物みんなどこか狂ってて、その映しかたもおもしろい。
これにダウニーJr.とかトミーリーとか出てるんだからすごいね。どちらもイカレた長台詞しゃべるシーンとか最高ｗ　オリバーストーンでもう一味乗った感じ。




・扉をたたく人(ドラマ・104分)
じんわりくる良作。
年に数回こういうのに当たるからやめれん。




・レミーのおいしいレストラン(アニメ・120分)
たまにはアニメ見れとかうるさいから借りてきた＾＾

話は一本道の王道だけどおもしろい。
ちょいちょい挟んでくるギャグも笑えるし、水の質感がやばい。
料理評論家の終盤～ラストのレビューにぐっとくる。

だけどさぁ・・・調理場にネズミはダメだろｗ生理的にきついｗ
子供に見せたら見終わったあとに「ネズミはダメだからなｗ」っていちいち言わないといけない。
あと若干意訳がオレの感覚とあってなくて醒める点もあって完全には乗り切れなかった。
だけどラタトゥーユとラストのくだりはアツイ。まとまりのよさはさすがピクサー。




・沈黙の鎮魂歌(セガールアクション・98分)
前作に続いて若干持ち直してきた感のあるセガールアクション。
今回は相変わらず娘がどうにかなってブチキレてぶっつぶすお約束のパターン。
ただしめずらしく相手がロシアンマフィアだったり軽いサスペンス入ってたりする。
だけど結局、
TekiAの攻撃→Segaaruにミス！
TekiAの攻撃→Segaaruにミス！
TekiAの攻撃→Segaaruにミス！
TekiAの攻撃→Segaaruに0ダメージ。
TekiAの攻撃、
→カウンター！SegaaruはTekiAのくびをはねた！
Segaaruの攻撃、
→クリティカル！TekiBのくびをはねた！
→クリティカル！TekiCのくびをはねた！
→クリティカル！TekiDのくびをはねた！
Bosuはひるんでいる。
って感じで余裕の最強を維持。
しかし流行りの手ブレ撮影見づらいだけだからやめようぜｗあと何作か前から生え際がせつない。




今月見た中でのおすすめは、
・万人向け・・・THIS IS IT
・大人向け・・・パリより愛をこめて、ノッキンオンヘブンズドア、扉をたたく人
・選ぶけど・・・キルビル2、ナチュラルボーンキラーズ



＜2009年オレ殿堂入り＞
最高の人生の見つけ方(6月)
デスレース(7月)
ダウト～あるカトリック学校で～(11月)

＜2010年オレ殿堂入り＞
パイレーツ・ロック(4月)
＊暫定＊
第9地区(8月)
パーフェクトゲッタウェイ(8月)
＊保留＊
カールじいさんの空飛ぶ家(5月)


今月はあれもこれも載せてもなぁと変にハードルを上げただけで、先月に比べればおもしろいものがたくさんあった。実質ハズレたのはNINEくらいだね。

さてあした以降リリースの注目作は、
10/22　ダウニーJr.主演「アイアンマン2」
10/22　キャメロンディアス主演、押したら1億、ただし代わりに誰かが必ず死ぬ「運命のボタン」
11/03　前評判よすぎの期待度Maxに耐えられるか？「トイストーリー3」
11/03　「シェルター」多重人格を【みやぶる】精神分析医の前に現れたのは本物か・・・？
11/10　ハズレB級くさい「レポゼッション・メン」はジュードロウ主演

このへんかなー。プレデターのやつはたぶんハズレだろうｗ
さっそく今日かあしたあたりに上2つとトイストーリー1・2借りてこよう。またね。

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扉をたたく人。

よその国で起きた「暴動」の倍以上の人数が国内で粛々とデモを行っても、肝心の国内では報道されない日本はなんだか背筋の寒い思いをする国に成り下がってた。
ただ単に自分が知らなかっただけでいままで散々そんなもんだったらしいけど。

いまはまだネットの闇(笑)で済ませていられるだろうけど、10年20年30年と経った先に彼らの仕事はなくなってるとおもうよ。結局いまさえよければ国も売るのか？

都内で右派系デモ、中国の「侵略」に抗議 1000人以上行進　(AFP国際)

右派系ねぇ・・・ｗ
領土問題で叫んだら右翼扱いかよｗ



しかしまぁ世界中どこにも楽園はないのは当たり前の話で、陸続きの国は移民問題に頭を抱えるのが世界共通。それは「自由の国」を標榜するアメリカも例外ではない。
っていうクソ固い話ではないんだけど年に数本出合える良作に当たったので紹介しよう。

○○の中にもいいやつはいくらでもいる。地域に根を張りプラス効果を与える者もいるだろう。
しかしその判断基準は？それらへの対応は？

というわけで今回紹介するのは「扉をたたく人」だ。



必要以上に権利を主張し、ひどいものになると参政権までよこせとわめくやつらのようなことはせず、イリーガルを自覚し謙虚に慎ましく音楽とともに生きていこうとするシリア人のタリク。
無理を通せば道理が通らない。多数に当たるには画一的な対応をせざるを得ない。そんな画一的なつまらないアメリカを体現するウォルターに扮するのはリチャード・ジェンキンス。

そして画一的で味気もなく冷淡なアメリカそのものだった自分を、ピアノの講師は形ばかり繕うだけでほどいてはくれなかったのに、理屈ではなくハートで叩くジャンベとともに無気力さをも解かしてくれたタリクのために奔走する話の行方は・・・。
心を閉ざした老人の扉を開いたのはやはり人間だった。
周りを受け入れ軟化していくウォルターに触れて打ち解けていく周囲の人々。
話の展開とともに変化していく心境を正確に伝えるリチャード・ジェンキンスはさすが。


これを見たからといって移民を受け入れる気はこれっぽっちもないけど、本作は移民問題というナーバスなテーマを中心に据えた安っぽい社会派ではなく、もっとソフト面に訴えかけるつくり。
ド派手なハリウッド映画とは正反対の抑えた演出で登場人物も少ないのにただの友情話に留まらないから最後まで乗っていける。


かつて貧乏旅行をしていたときに、桟橋で船を待ってる中のひとりがこのジャンベっぽいのをおもむろに取り出して気の向くままに叩いてたのを思い出した。夕暮れに染まる桟橋は平和そのものだった。

アメリカにとって、そして我々にとってのタレクやジャンベはあるのか。
ラストシーンに迸る魂の演技は必見。
9.11以降迷走するアメリカが垣間見えた。



あ、これ予告編見たら超絶ネタバレすぎるから注意。またね。

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やさしくてせつない。

以前から気になってた映画のひとつが「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」だ。

始まってすぐ「何語？ｗ」って思ったんだけど、2・3分でドイツ語くせーなと思ったらドイツ映画だった。
たぶん人生で初のドイツ映画。


ちなみにフランス映画はリュックベッソンのおかげでわりとチラホラ見てる。
イタリア映画はたぶんrecが初だろうね。
あれ・・・アメリはどこだっけ。パリだった気がするからこれもフランスか。
まだ映画にどっぷりつかる前に付き合ってたころの彼女がこれ好きでさ。何度か見たなぁ・・・ってすげぇどうでもいいインフォメーションだなｗ

時代はたぶん最近のドイツ。
主人公は末期ガン患者の2人。

規範意識の高いドイツで、末期宣告のせいかわりと軽いノリのマーチンと、新たにマーチンの病室につっこまれたこれまた末期のルディ。
もともとやんちゃなのかヤケクソなのかわからんけど自分に正直なマーチンに乗せられて、酒の勢いも借りて盗んだ車がギャングの持ち物。しかもトランクにはヤバいブツまであって・・・。

どうみても20中盤～アラサーくらいのルディが死ぬ前にどうしてもやりたいことは、「見たこともない」っていう海を見ること。
というのも、「天国では海の美しさについてみんなで語り合いまくってるから、海知らないとお前ハブられるよｗｗ」とか変な煽りが入ったからｗ

と言いつつ自分もそう余裕こけるほど人生残ってないのにルディの夢に付き合うマーチン。
見ず知らず＋あまり反りの合わないタイプだったはずのマーチンに引っ張られる形で人生最後の夢を追うルディの、末期ならではの怖いもんなしの吹っ切れた勢いでギャングや警察をひっかきまわして進む珍道中を描いたロードムービーだ。

若くして死を間近に控えた人が取る行動とは・・・っていう重たいテーマを軽快に描いて、ドタバタコメディ的なノリでホロっとさせるあたりはさすが本国で大絶賛だっただけのことはある。
ハリウッド的なわかりやすい単純さに留まることなく、登場人物のすべてが嫌味のないコミカルな感じでそれでいて人生のリミットの迫る緊迫感も出てる中での90分はまさにあっというま。
ラストの展開もまた心憎い。

ドイツ人のジョークだからジャーマンジョークか？普通に笑えたｗ
リアリティよりもノリ重視な荒唐無稽な演出なのもあって素でツッコミどころ満載で、一緒に見てたひとと腹抱えて笑えるたのしくてせつないやさしい映画だった。
古い見せ方をしてるのも逆に感情を揺さぶるつくりでよかった。

よゆーの旧作100えんなので連休ヒマしてたらぜひ。またね。

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THIS IS IT。

あらゆる分野の超絶優れた人々は、残念なことに存命の間は大して評価されない。
そしてもう2度と・・・となってからそのありがたみを爆発的に受け止める我々凡人のまぬけっぷりも少なくとも数百年は培われてきた伝統芸である。


さて今回は、全世界がご存知のように新型ツアーの直前にこの世を去ったまいこーの記録映像だ。

さて本編はどっかの金の亡者が権利を買い取って死人で一儲けしようとしてるだけなんじゃねーのっていう悪い予感は開幕5分で消し飛ぶデキ。
まいこーを支えるスタッフやバックダンサーのオーディション、リハの様子がツギハギではなく物語のように紡がれていく。


あれほどの超絶スーパースターはまったく偉ぶることなく、ムダに威圧することもなく、ただひたすら観客に最高のパフォーマンスを伝えたいその一心で取り組む姿勢に完全に入り込める。
驚いたことにかなりのディテールまで彼自身がこだわって仕切って、自分にも他人にも一切の妥協を排除するよう努めていることに目を奪われる。
観客が違和感を感じないように原音そのままの演奏をしろって言っといて、50代に突入した自身の歌唱力やキーの高さがまったく衰えてなくて鳥肌が立つｗ

ステップワークは本番直前に調整する予定だったのかほとんど見られなかったものの、歌やダンスはガチすぎてびびる。特に歌なんか明らかに生声なのにCDと変わらない。
画面をカットして別日の映像とシンクロさせてるシーンがあるんだけど、声の調子が変わらないのには感動した。この感想文で初めて「感動した」ってフレーズを使ったかもしれんｗ安っぽくなるから避けたいんだけど。

動きの確認をしながらのときは歌うことを途切れさせることもあるけど、通しなのか気分が乗ってきたときはガチで歌ってる・・・のかと思ったら本人は「フルコーラス(＝全力)じゃない。本番前にフルコーラスさせるなｗ」って苦笑するほどのクオリティだから・・・そら全世界50ヶ所ツアー前売り完売するわな。


ノイズ乗りまくりのメディアの報道や一連のアレも、彼のスタッフに対する姿勢、音楽に賭ける情熱、観客に向ける気持ちの表れを見てると「何をバカなことを」としか思えない。ただの金目当てだろ。
とっさに気がついたことについてスタッフに指示を出すときも、不快感や不安感を与えないように"God bless you"とか、怒ってるんじゃない、愛だからと気遣う姿勢(言われたほうは萎縮しまくるしなｗ)はすごい。
バックダンサーのオーディション見てると数千人単位じゃね？ってほどいるんだし、並の小物なら簡単に全力で傲慢な人物に振りきっちゃってもおかしくないのに、パフォーマンスはあんなに激しいのに口調は穏やかでやさしい。

彼一人をすべてのスタッフが全力で支える、力のある人々が集まる、その充実した表情を見てると疑う余地はない。オリアンティのギターテクもやばいｗ女であんなプレイできる人がいるとは。当時24ｗ
練習のうちから怒号が飛び交うこともなく、出番のないときのダンサーは観客席側からレスポンスを送る・・・というか普通に観客になって心底楽しんでるのを見てるとどんどん気持ちが乗ってくるｗ



急ごしらえでこのクオリティ。
どうしてやらせてあげなかったのか・・・いいやつはすぐしにやがる。
2周見てさらに2周くらい垂れ流しにしてたほどハマった。またね。

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