隠れた名画。

以前すすめてもらった「ギルバート・グレイプ」が奇跡的に近所の超絶品揃えわるいGEOに1本だけ並んでて、おいまじかよやったぜふははと借りてきた。
かくれたっつーかオレが知らなかっただけなんだけど、ホントにいい映画に当たるとすげー幸せ。予告編サギとか実に多いしなｗ

繊細なテーマを丁寧に描いたところに名優がハマれば最強、しかもあまり知られてないっぽいところがさらにポイント高い。
ハードル上げまくっていってみよう＾＾

若かりしころのジョニーデップ(ガチで超絶イケメンｗ)、どう見ても12歳くらいにしか見えない当時19歳のプリオ(すでに超絶演技派ｗ)たちが暮らすアメリカの片田舎に、わずかこの1年後にナチュラルボーンキラーズに出るとは思えないジュリエットルイスがやってくる青春映画。

デップ扮するギルバートグレイプが兄貴、プリオは池沼の弟役、ほかに姉妹2人と訳アリでスーパーサイズになった母ちゃんの5人家族。
デップはとてもとても面倒見のいい兄貴で、オンオフ問わず1日中弟の面倒を見続ける。デップの哀愁漂う顔芸はこのときがMAXじゃないか？
そしてプリオの池沼っぷりはガチ。よくあれだけ表現できるなとビビる。
ツレの2人もいい味出してるし、"お得意さん"の母ちゃん、そしてジュリエットルイスの妙に理解のあるオトナっぷりがやばい。なんというか大人びたってレベルじゃないｗ

境遇だけでなく普段から幸の薄いギルバート(デップ)はイケメンで好青年で、時には少々おいたもするけどそれは自己中から来るのではなくやさしさの現れに思える嫌味のないキャラ。
そんなギルバートのやさしさが、自分だけでなく周囲の人々をも支えて回りまわって自分に返ってくる。
普通なら自分は関係ねぇよと荒れて暴れ回っててもおかしくないのにぐっとこらえて(たまにこらえきれてないけどまたそこがいい)立派な長男してる。周りの人々もメリケンにしては理解があって懐が広い。

オレは残念な兄だけど、やっぱり妹に対してはあんなふうにおもうところはあるからすんなり共感できた。五体満足だし両親も健在だけどちょっと歳離れてたからいろいろ面倒見ないとだったしね。でもあんないい兄貴ではないなｗ

先の読めないシーンの連続で、想定する予感を上回りまくる切り返しのうまさは抜群。安っぽい表現でわるいけど小さな感動の連続だった。なんというか細かいところまで行き届いてる。
何気ない1週間の様子なんだけどでも大きな大きな1週間。素朴に疑問に思った点やデリケートな部分にも自然な流れでスポットを当ててくれるその気の利きように恐れ入る。
デップとかプリオとかJルイスとか目当てにしてもしてなくても楽しめる。これはおすすめ。
最後まで中身の詰まったやさしい120分でした。すすめてくれたポテンヒットさんありがとうフレにもすすめました。またね。