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FFXI-11鯖で(中略)実はあんまり詩人の話が出てこないうぇぶろぐ。
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作品賞だったらおもしろいのかもしれないけど、今回見た「カポーティ」は、

・トルーマン・カポーティを知らない ・・・ -2
・「冷血」という作品を知らない ・・・ -2
・「アラバマ物語」という作品を知らない ・・・ -1

・フィリップ・シーモア・ホフマンという役者を知らない ・・・ -2

10点満点ですべて知らないと3点からっていうスタートラインになっちゃう。
個人的にこういう予備知識がいるようなものは評価しない。だって気軽にすすめられないじゃん。
逆に知ってれば3倍以上楽しめるってことでもあるけどそれってどうなのw
ありのままを受け入れたい派のオレとしては、未見ならあらすじ以上の内容は事前に知りたくない。




だけど楽しめないもんはしょうがないってことで上から順にちょろっと紹介。

「カポーティ」ってのはアメリカの作家。「ティファニーで朝食を」とか書いてる。
「冷血」はそのカポーティが書いた世界初のノンフィクション小説。実際に起きた犯罪・・・どこぞの一家惨殺事件を描いたもの。
この「冷血」を書いたことで世に「ノンフィクション」ってジャンルが生まれたっていう画期的な作品。劇中でもそれに触れられてる。

「アラバマ物語」はカポーティの友達が書いた作品。作風の違いから比喩に使われる+友達だから言いすぎてもへいき^^みたいなネタのひとつ。

「フィリップ・シーモア・ホフマン」は本作でアカデミー主演男優賞ほかを受賞しまくる。
今回カポーティ役をしてたんだけど、ホントこの人は何やらせても「このキャラクターが素なのか!?」ってほど役作りがうまい。なにしろカポーティがオカマだったなんて知らなかったw



この「カポーティ」はそんなカポーティの一生を追ったんじゃなくて、新ジャンルの「ノンフィクション」を書く上でどういった行動を取って、どのような心境の変化をしていったかっていうお話。
ノンフィクションって言うくらいだからどう考えてもフィクションじゃないから、妄想とか机に話しかけた答えを勝手に書いてくんじゃなくて、地道な取材活動をするの。
それこそ被害者家族の周辺から、彼らの○○(自主規制)から、つかまった犯人への接触~数年間の取材活動をとにかく地道にこなしてく。
その取材活動を通じていろんなことが見えてきて、物事はつねに一面性だけではない、最初は好奇心メインの野次馬的に関わり始めたけど、実際のところそれぞれの正当性ってなんだったんだろ・・・こいつってそんな悪いやつじゃないじゃんってところから感情移入しまくっちゃって苦悩の日々を送ることになる。

そのカポーティのちょっと繊細すぎるところが徐々にいろいろ侵食していって、数年間の取材活動を経て、その犯人が最後にはどうなればいいか、どちらも望むしどちらも望まないっていう心境の変化に至る中で犯人には決して見せない部分もある自分と、打算的・利己的ではなく「友人」としてすべてを打ち明けるようになってきたように見える犯人、いったいどちらが本当の意味で悪人なのか、そもそも悪人ってなんだっけっていう・・・ってかなりネタバレしてんなw

その繊細なカポーティのメンタルの変化をじわじわと表していくホフマンの演技がすごい。
すごい以外の言葉が出てこない。

これどうやらしゃべり方どころか見た目も仕草もかなり似てるそうで、そのセンシティヴなところもそっくりなんかな。そこまで演じ切るホフマンにどんどん引き込まれてく。
正直開幕1時間くらいはすげー眠かったっつーか2回寝たんだわw
導入部分がよくわかんない話+この映画自体が全般的にシックっつーかモノトーンに近い色調で、ハデなところもないから話が見えてこないと刺激に乏しい。甲高いオカマしゃべりが延々続く感じ。

だけど登場人物も出尽くして話の展開が見えてきたところからの引きずり込み方はすごい。えびフィレオ150えん級。その原動力はまちがいなくホフマン。


明らかに「関わりすぎた」と気づいたときにはもう手遅れ。
友人化した犯人とそれをネタにしている自分、好奇心から親身に変わって理解者となった感情が今度は・・・と移り変わる自分はいったいなんなんだと。誰が本当の「冷血」なんだと。

そして訪れるラスト。
望んだものと望まないものを同時に手に入れた彼が至った心境とは・・・。



友人のひと(ネル)もいい味出してたね。よき理解者だったとおもう。
っていう2回も寝て見直したとは思えないほどの評価の上がりっぷりなオレも冷血だわなw
新ジャンルを開拓した天才に、おそらくその容姿や性格・性癖から世間は冷たかっただろう。時代的にも。だいたいノンフィクションってジャンルが誕生したのがこんな近現代だとは知らなかった。
んであーいう天才の例に漏れず精密機器的な脆さも抱えてるのが見て取れる。



これぐらい知ってから見ればもっとおもしろかったんだろうなーってことでまたね。


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